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【菊池雅之 最新国防ファイル】陸自戦車部隊削減… 戦車配備に見る各国の「安全保障のかたち」 (1/2ページ)

 陸上自衛隊において、戦車部隊が続々と廃止されている。それもかなり大規模な削減が断行されており、将来的には、本州から戦車部隊は一掃される計画だ。

 現在は、「74式戦車」「90式戦車」「10式戦車」と、3世代で計約640両の戦車を運用している。

 自衛隊の装備は、基本的に配備された年の西暦下2ケタを冠している。74式戦車は1974年から日本全国に配備され始めたことを意味する。今から46年前の話だ。総生産数は873両。

 その後、北海道限定の配備となった90式戦車が誕生し、341両が生産された。冷戦時代、強大な陸上戦力を有するソ連軍が北海道に着上陸侵攻してきた際、74式戦車ではソ連の戦車部隊に太刀打ちできない可能性が出てきたからだ。

 冷戦後、日本で「戦車不要論」が生まれる。ソ連が崩壊し、脅威は減じた。「もはや日本に着上陸してくる敵は存在しない」とすら言われた。

 欧州ではドイツが同じような立場となった。東側陣営各国と国境を接していたため、ドイツ陸軍はかつて2000両を超える戦車を配備していた。だが、日本と同じような考えから、戦車削減の道を歩んでいった。

 隣国ポーランドがNATO(北大西洋条約機構)入りしたことも大きかった。ドイツは余剰となった戦車を、ポーランドに輸出するなど、欧州では冷戦時代にはあり得ない安全保障環境が構築されようとしていた。

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