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【高橋洋一 日本の解き方】日本国債は本当に危ないのか? 海外格付け会社が見通し引き下げも、CDSレートでは破綻確率「1%以下」 (1/2ページ)

 海外の格付け会社で、日本国債の格付けについて、見通しをを引き下げる動きが相次いでいる。新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動の停滞や、2度の補正予算に伴う財政赤字の拡大などを要因としているが、日本国債の現状を反映しているといえるのだろうか。

 はっきりいえば、格付けの情報は、「本物」の市場関係者からはほとんど信用されていないのではないか。ただし、古いタイプの投資規制では、投資適格として格付け要件が残っているものもあるので、規制当局の顔を立てて、まったく無視はしないという程度だろう。ある意味で、大衆の信頼を失っているマスコミ報道と似たところがある。

 財務省は2000年代のはじめに格付け会社の国債格付けについて、「根拠がない」と猛烈に反論したことがある。そのときの文書は今も財務省のウェブサイトに残っている。

 筆者もそれ以前に格付け会社に正式に抗議した経験がある。大蔵省国債課時代に、ほぼ毎週実施される国債発行を担当していた。

 資金繰り状況を見ながら発行するので、発行予定を取りやめることもあるのだが、あるとき、休債にしたにもかかわらず、発行されていない国債について、米大手格付け会社は格付けを公表した。

 抗議したら、その会社の副社長が日本に来て謝罪した。そのとき、どのような財務分析をして格付けしているのかを問いただしたら、変な返答だった。そこで、国の財務分析の基本は予算書なので、その現物を手元に置いてやりとりをしたら、財務分析はしていないということだった。やはり、と思ったものだ。

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