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【富坂聰 真・人民日報】米大手を脅かした「TikTok」 政治対立に発展したIT競争の内幕 (1/2ページ)

 やっぱり、そういうことか、と得心した。中国初のショート動画プラットフォーム「TikTok(ティックトック)」に米ドナルド・トランプ政権がにわかに圧力を強めてきていた理由だ。

 TikTokの規制理由が安全保障だと聞かされ、すぐ納得できる人は少数だろうが、中国の事情を知っていれば尚更だ。

 TikTokを提供する北京字節跳動科技(バイトダンス)は、こうした企業の中にあって最も中国政府から距離を置いてきた企業だと、誰もが知っていたからだ。

 中国からもにらまれ、アメリカで排除されるとはあまりに気の毒だ。

 さて、そんなTikTokの受難にはどういう背景があるのか。

 最近、中国でいわれているのは「トランプ政権とフェイスブックの共同制作だ」(メディア関係者)というのだ。

 7月29日、米国議会の下院司法委員会は独占の疑いがあるとしてGAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)のそれぞれCEO(最高経営責任者)4人を呼びだした。その質疑では中国に関する問題も出たのだが、設問は「中国がアメリカ企業から技術を盗んでいると考えるか」という内容だった。これに対しアップル、グーグルのCEOは「自分の知る限りは、ない」と回答。アマゾンのCEOに至っては「報道ではよく聞くが、実際には起きたことはない」と、よりはっきりと否定したのだ。

 だが、その中にあってただ1人「そう思う」と答えたのはフェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOだった。

 しかもトランプ政権が対中攻撃で毎度繰り返してきたように何の証拠も提示せず、肯定したのである。

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