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【日本の元気 山根一眞】子孫残す力に敬服しながら「セミの抜け殻」で生け花 (1/2ページ)

 今、窓の外から繰り返しミンミンゼミの鳴き声が聴こえている。東京でも気温が35度を超える猛暑の日々が続き、各地では度を越した高温が記録されてはいる。

 だが、私は夏の猛暑は嫌いではない。高温・多湿の熱帯地方は地球上で最も生物種が多く、生物多様性に富んでいて、人類のルーツもそこにある。ブラジルのアマゾン熱帯雨林を20回も訪ねてきたのも、「高温多湿=生物多様性の証し」に心ひかれてきたからだ。同様に、日本の猛暑の夏も多くの生物たちにとっては子孫を残す最上の季節なのである。

 昨日は台所でコガネムシを見つけたし、今日は玄関先で体長2ミリほどのクモを発見した。捕獲し顕微鏡撮影したところギンメッキゴミグモだった。全身が銀メッキしたような輝きのある美しいクモで、毎年、自宅周辺で必ず見てきたので、今年も遭えてうれしかった。

 もっとも、あまりにも小さい幼体だったので撮影後に元の場所に放してやったが、デスク上には最近捕獲し飼育中のクモを入れた小瓶が5-6本あり、その姿を見るのを楽しみにしている。

 この数年、クモの世界に目覚め、飼育と繁殖のノウハウを身につけるほどのめり込んできたのは、体長1ミリのクモでも顕微鏡カメラで見ると生意気にも3対6個、4対8個もの眼を持っていることに感動するからでもある。今では、犬の散歩中に生け垣の1ミリのクモの姿でもパッと気づく。好奇心は老眼を超えるのです。

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