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【菊池雅之 最新国防ファイル】日米共同「移転訓練」 「アジアの砦」維持する戦略上極めて重要な演習 (2/2ページ)

 例えば、今年8月だけを見ても、B-1爆撃機が参加した訓練は、2回行われている。8月18日に日本海や東シナ海などで行われた訓練では、空自からF-2やF-15が16機、米空軍からB-1が3機、F-15が10機など、米海軍からF/A-18が2機、米海兵隊から最新鋭ステルス戦闘機F-35Bが3機参加し、防空戦闘訓練を行った。これはなかなか規模の大きな訓練だ。

 米空軍が日本周辺空域に頻繁に爆撃機を派遣する意味は、極東アジア地域における軍事プレゼンスに他ならない。特に中国にとって、在日米軍は目の上のたんこぶである。それに加え、マッハのスピードで低空侵入し、巡航ミサイルを発射できるB-1爆撃機などは、脅威に他ならない。

 そこで、米国は、B-1を加えた日米戦闘機による共同訓練を抑止力として使っている。編隊航法訓練として、一緒に飛行する姿を撮影した写真を公開することもその手段の1つでもある。

 米国にとって、日本が「アジアの砦(とりで)」である以上、空自と米空軍などによる日米共同訓練の重要性が減じることはない。

 ■菊池雅之(きくち・まさゆき) フォトジャーナリスト。1975年、東京都生まれ。講談社フライデー編集部を経てフリーに。陸海空自衛隊だけでなく、米軍やNATO軍、アジア各国の軍事情勢を取材する。著書に『自衛隊の戦力-各国との比較』(メディアックス)、『陸自男子-リクメン』(コスミック出版)など。

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