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【高橋洋一 日本の解き方】有事対応に不安残る岸田氏 総裁選“3番手”なら党内生命危機 党内で人望に欠ける石破氏 (1/2ページ)

 自民党総裁選では、菅義偉官房長官が圧倒的に優位とみられているが、岸田文雄政調会長と石破茂元幹事長の戦い方が、両氏の政界での今後にどのように影響するだろうか。

 岸田氏はなぜ劣勢なのか。安倍晋三首相は岸田氏を後継の1番手として考えていたはずだ。政調会長という党要職で処遇したのもそのためだろう。コロナ危機に際してうまく政策を打ち出せば、世間からも脚光を浴びるはずだった。しかし、特別定額給付金問題でミソをつけた。

 世間の求めは「一刻も早く」だった。しかし、岸田氏の回答は、時間がかかる事前所得制限ありの30万円だった。30万円という大きな金額に見せておきながら、予算額は4兆円に過ぎなかった。

 一方、早く実施できる所得制限なしで一律10万円では、予算額は13兆円となった。

 所得制限ありの30万円はケチりたい財務省からの入れ知恵と思われるが、景気下支え効果が弱いという批判が出て、安倍首相はあっさりと一律10万円、予算総額13兆円とちゃぶ台返しをした。

 大宏池会の先輩、麻生太郎副総理兼財務相の「岸田は“平時”でしか通じねえよ」との発言はこの間の様子を物語っている。姻戚関係に財務省官僚が多く、財務省に取り込まれているように見えるのでは、有事の危機対応には不向きだと思われてもおかしくない。

 石破氏はどうだろうか。苦しい時に自民党を離党し、勢いが回復すると戻ってくるというのでは、自民党内で大きな支持は得にくく、総裁選では痛い。安倍政権でも幹事長で優遇されたのに入閣要請を断るなど、肝心の時に汗を流さないのでは、党内に人望が生まれない。党内より外で国民的人気があるのなら、新党を結成して、自民党と対峙(たいじ)したほうがいいと言われるありさまだ。

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