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造船街の歴史残すアートな交流施設 大阪・北加賀屋の「千鳥文化」 (1/2ページ)

 かつて造船所があった大阪市住之江区の北加賀屋地区は、アートや音楽のイベントが催され、アーティストらが移り住むなど年々、変貌を遂げている。そんなアートの町に、工業地帯の歴史を生かし、昭和の文化住宅を改修したユニークな複合施設「千鳥文化」ができた。地域住民らとの交流の拠点を目指している。

 一帯を所有する不動産会社、千島土地が2004年から造船所跡地でイベントを開催するとともに、09年以降、空き工場や空き家にアート関係者を誘致してきた。現在約120人が約40の物件を創作の場などにしている。

 千鳥文化の建物は築約60年。住居のほか飲食店や理髪店などが集まり、北加賀屋でもにぎわう場所だったと伝わる。

 改修は14年に着手し、大部分をいったん解体して建て直した。元々2棟を接合した構造となっており、1棟は約3年前、残る1棟は今年7月に工事が完了。入り口にガラス張りの吹き抜け空間を備える建物に生まれ変わった。食堂や商店、バー、ギャラリーなどが入る。

 設計した建築事務所ドットアーキテクツによると、文化住宅は造船所で働く住人らが素人工事で増改築を重ねたとみられる。新しい建物にも廃材を使った柱や梁を再利用し、子供の落書きなど生活の痕跡も残る。

 同事務所の家成俊勝代表(45)は「先人が思案して造った建物を尊重し、雰囲気を残しつつ、用途に応じて変えていく」とコンセプトを説明する。

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