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【長谷川幸洋 ニュースの核心】菅政権「対中外交」も“従来路線”継続! 「米国か、中国か」の二者択一…日本企業は米市場を死守か (2/2ページ)

 親中派が親中である根本的な理由は、自分たちを支援する経済界が親中であるからだ。これは、日本人の中国旅行や訪日中国人を相手に商売してきた観光業界を考えれば、すぐ分かるだろう。彼らが親中になるのは当然だった。ちなみに、その「観光業界のドン」が二階氏である。

 だが、新型コロナウイルスの拡大で、中国からの訪日客はぱったり途絶え、日本人の訪中旅行も激減した。元に戻るのは考えにくい。米中対決の激化に加えて、新型コロナによる中国のイメージダウンがあまりに大きいからだ。

 まだ中国投資を拡大しようとする企業もあるが、私は「それで大丈夫か」と心配になる。かつては旧ソ連に先端製品を売却したために、米国から厳しい制裁を受けた東芝機械事件もあった。中国リスクに無頓着だと、同じ轍を踏む可能性がある。

 私は、日本企業が対中傾斜をいつまでも修正できないと、いずれ米国は「一罰百戒で、東芝機械のように特定企業を締め上げる」可能性すらある、とみる。虎の尾を踏んでからでは遅い。菅首相はできる限り早く訪米し、本格的な日米首脳会談を開くべきだ。

 ■長谷川幸洋(はせがわ・ゆきひろ) ジャーナリスト。1953年、千葉県生まれ。慶大経済卒、ジョンズホプキンス大学大学院(SAIS)修了。政治や経済、外交・安全保障の問題について、独自情報に基づく解説に定評がある。政府の規制改革会議委員などの公職も務めた。著書『日本国の正体 政治家・官僚・メディア-本当の権力者は誰か』(講談社)で山本七平賞受賞。ユーチューブで「長谷川幸洋と高橋洋一のNEWSチャンネル」配信中。

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