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【富坂聰 真・人民日報】米中“コロナワクチン戦争” 中国経済の回復につながるか (2/2ページ)

 一方、中国は順調のようだ。メディアは同国のワクチン開発は、すでに一般の人々へ向けた提供の道筋が見えてきたと報じている。

 放送したのは中国中央電視台(CCTV)の人気インタビュー番組「新聞1+1」である。国民的人気を誇る白岩松氏がキャスターを務める番組で、ゲストは中国疾病予防コントロールセンターの武桂珍研究員である。

 武研究員はズバリ、「おそらく11月か遅くとも12月には一般の人にもワクチンが提供されるのではないか」と、その見通しを語った。

 中国はすでに7月22日から医療従事者、防疫や検査担当者、交通機関の担当者から外国への出張を予定する者を対象にワクチン投与を正式に始めていた。

 その人々から得られる反応も良好だという。

 今後は、子供と老人を優先的にワクチンを接種してゆき、その次に一般の人々へという流れを予定している。スケジュールを考えれば一般の人々への提供は早ければ11月に可能だという。

 中国経済の回復は顕著で、4-6期のGDP成長率はG20(20カ国・地域)で唯一プラスだった。ここにワクチンでのアドバンテージが加われば世界における中国経済の存在感はさらに高まるのだろう。

 ■富坂聰(とみさか・さとし) 拓殖大学海外事情研究所教授。1964年生まれ。北京大学中文系に留学したのち、週刊誌記者などを経てジャーナリストとして活動。中国の政・官・財界に豊富な人脈を持つ。『中国人民解放軍の内幕』(文春新書)など著書多数。近著に『中国は腹の底で日本をどう思っているのか』(PHP新書)。

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