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【高橋洋一 日本の解き方】“積み残した宿題”をやる菅政権 国民目線で具体的問題を提起、オーソドックスな解決策示す (2/2ページ)

 菅首相は、この問題について「前例踏襲でよいのか」「学問の自由とは全く関係ない」と強調、任命拒否は法令上問題ないとし、過去の省庁再編論議の際に日本学術会議の必要性やあり方が議論されてきたとも指摘している。

 この省庁再編論議とは、本コラムで紹介した2003年当時の経緯であり、そこでの議論の際に10年以内の見直しが決められたが、見直しが行われた様子はうかがえない。要するに、日本学術会議問題は行われなかった「省庁再編の宿題」であり、宿題はやるべきだという行革における当たり前のことを菅政権は突きつけているのだ。

 つまり、これらの問題は、決して思いつきではなく、過去からの経緯を踏まえたものだ。その意味で、用意周到に問題提起されている。

 今後は、地銀の再編や行政のデジタル化でも、分かりやすく具体的な問題から入るだろう。その方向も、過去の取り組みを反映し、その延長線になると思われる。

 問題提起は刺激的だが、そうした意味で決してとっぴではなく、オーソドックスな解決策が示されるはずだ。地銀再編はこれまでにも指摘されてきたし、行政のデジタル化も20年前にすべての行政手続きのオンライン化の必要性が指摘されていた。積み残した宿題をやるだけだ。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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