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【菊池雅之 最新国防ファイル】冷戦時に匹敵「日本領空が脅かされている」 対領空侵犯措置「スクランブル発進」 (1/2ページ)

 統合幕僚監部は10月9日、「2020年上半期の緊急発進実施状況について」というプレスリリースを発表した。航空自衛隊は、日本領空に近づく領空侵犯の恐れのある国籍不明機に対して、戦闘機を緊急発進させ、警告や退去、航路変更を呼びかける。こうした対領空侵犯措置をスクランブルということから、「スクランブル発進」という呼び方もする。

 統幕では、四半期ごとに緊急発進回数を公表している。今回発表されたのは、上半期分の集計であり、371回となっている。中国234機、ロシア134機、その他3機という内訳だ。

 ちなみに昨年度上半期については、470回となっており、中国332機、ロシア135機、その他3機だった。単純に比較すると、今年度上半期は、昨年度上半期よりも減少している。

 だが、これは、世界が新型コロナ禍にあり、中国やロシアも例外なく混乱からの立て直しを優先したことにより、これまで通りの示威行為ができなかっただけと分析すべきであろう。

 19年度の緊急発進回数の合計は947機であり、うち、中国675機、ロシア268機、その他4機となっている。単純計算すると、毎日2~3機の中国またはロシアの戦闘機が日本に不用意に接近し、示威行為をしていることになる。

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