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米大統領選、バイデン氏当選の“悪夢” 日米関係は危うくなり、対中や対北の締め付けが弱まる可能性 「台湾」「尖閣」にも危機が迫る (3/3ページ)

 これがバイデン政権になると、様相は変わる。

 川上氏は「米国では『中国マネー』の影響か、多くのシンクタンクが『中国寄り』だ。そのメンバーが新政権内に入ってくると米中は蜜月になる。日本は無視され、そこにできる『力の空白』に中国が付け入るはずだ。香港の民主化運動の弾圧に続き、台湾が中国にのみこまれ、日本も沖縄県・尖閣諸島が危なくなる。日本も含め、周辺国のシーレーンが干上がり、中国に頼らざるを得なくなると最悪だ。菅政権は米中の間で、難しいかじ取りを迫られる」と指摘する。

 ■トランプ再選なら日本景気上向くが

 大統領選の結果は、日本経済にも直結しそうだ。

 経済評論家の渡邉哲也氏は「まず、トランプ氏続投で現状路線が続けば、市場の動きを予測しやすい。日本経済はGDP(国内総生産)の85%を内需が占め、海外要因で大きくは変化しないが、株価は上がり、日本の景気も上向くはずだ。もともと、共和党政権には知日派が多く、金融・経済政策を図る上でも連携を取りやすい」と分析する。

 一方、「バイデン氏だと先が読めない。民主党内は中道派と急進左派とで不協和音が生じており、政策の方向性も見えない。これでは米国経済は安定せず、日本の株価や消費にマイナスになる。歴史的にも、民主党政権下では日本企業への風当たりが強く、貿易摩擦も起きた。今後、米国やオーストラリアとともに『中国抜きのサプライチェーン構築』を目指す経済構想の動きにもダメージとなる。日本側は対応に苦慮しそうだ」と語る。

 菅政権は「最悪の事態」に備えて具体的準備を進め、「最良の事態」を期待すべきだ。

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