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【喝!日本】三島由紀夫は「予言者」だった 衝撃的自刃から50年、「医学」「性」「教育」…作品で語る「日本」の誇り (2/3ページ)

 医学の進歩についても、『不道徳教育講座』(59年3月)で、「人間の肉体は人工的なものになるでせう。整形手術なんかは古い伝説になつて、皮膚も、臓器も、骨も、何もかも、廃品になつたらすぐに取り換へられるやうになるでせう。プラスチックの歯は全身に隈なく及ぶでせう。人間は持つて生まれたものを、そんなに尊重しなくなるでせう。それはどうにでも変へられるからです」と見通している。

 こうした三島の予言は、「性」や「医学」に留まらず幅が広いが、同時に、育児や教育などについても自分の思いを語っている。

 育児については、「私は父親の最低限育として、三つの言葉を教へようと骨を折つた。それは『こんにちは』『ありがたう』『ごめんなさい』の三つである…この三つが、大人になつてもスラリと出ない人間は、社会生活の不適格者になる…どんな面白い番組があつても、食事中はテレビを消させる…子供たちの就寝時間は厳格に言ひ…子供のつくウソは、卑劣な、人を陥れるやうなウソを除いては、大目に見る。子供のウソは、子供の夢と結びついてゐるからである」(『わが育児論』=59年4月)と自らの育児方針を語り、

 教育についても、『生徒を心服させるだけの腕力をースパルタ教育のおすすめ』(64年7月)に、「『学園』といふ花園みたいな名称も偽善的だが、学校といふところを明るく楽しく、痴呆の天国みたいなイメージに作り変へたのは、大きな失敗であつた。学校といふものには暗いイメージが多少必要なのである。…現代の教育で絶対に間違ってゐることが一つある。それは古典主義教育の完全放棄である。古典の暗誦は、決して捨ててはならない教育の原点であるのに、戦後の教育はそれを捨ててしまつた…これだけは、どうでもかうでも、即刻復活すべし」と。

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