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【富坂聰 真・人民日報】単純でないチャイナ・ウオッチング 未来を占う縮図となる米中の攻防 (1/2ページ)

 チャイナ・ウォッチングという作業は、本気でやろうとすればかなり大変なのだが、手を抜こうすれば限りなくできる。

 一つのイメージに逆らわなければ、という話だ。曰く、習近平は何の実績もなく事実を隠蔽(いんぺい)し数字を改竄(かいざん)し人々を圧迫していて、結論は「まもなく崩壊」とすればよい。

 私の知る限り20年以上も同じパターンだ。

 はずれても訴訟のリスクもなければ国内で責められることもない-逆は大変だが-からだ。

 だが、現実の中国は大きな変化の途上にある。

 中国が大きく変わる要因は、一には内部権力闘争であるが、外的要因も無視できない。とくに米国の絡む国際関係では顕著だ。

 建国間もない中国が左傾化を鮮明にしたのは朝鮮戦争の影響だし、米中接近-後に日本との国交正常化につながる-は中ソ戦争を抜きに語ることはできない。

 その視点からすれば、習近平自身が「百年に一度の…」と繰り返す現状は、激変を覚悟していても不思議ではない環境であることは容易に想像できる。

 事実、この数カ月はそれを彷彿(ほうふつ)させるメッセージが日替わりで発出され、処理するのに大変だった。「米大統領選で中国はどちらの勝利を望んでいるのか?」なんてのんびりした話ではない。

 その未来図を眺める上で一つの参考になるのは9月の国連を舞台にした米中の攻防である。

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