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【勝負師たちの系譜】将棋用具の話 1000万円の高級将棋盤から1000円程度も 「後悔しないそろえ方」 (1/2ページ)

 「将棋が強くなりたければ、良い盤駒を買いなさい」と言ったのは大山康晴15世名人である。

 良い盤駒を使うと、指す手に気持ちが入り、雑な手を指さなくなるから、強くなるということだ。

 最初は将棋盤の話から。盤の材質は、榧(かや)を最上とし、次に桂、後は他の木材と言われるが、榧が金とすれば、桂が銀、その他が銅と言った感じで、桂と同等の材質はあっても、榧に勝るものはない。

 榧がなぜそれほど良いかと言えば、まず榧は金と同じく、何十年たっても簡単な手入れさえ怠らなければ、色が落ちない、黒ずんでこないということがある。

 乾拭きしているだけで、盤から染み出る油分により、自然なツヤが出て、美しさがだんだん増してくるのだ。

 これがほかの材質だと、どんな盤でも汚れたり、黒くなってしまう。

 榧の中でも、日向(宮崎県)の榧が最高で、高知がその次、他は日向の半額以下と言われる。

 榧がなぜ高いかと言えば、節が多く、ヒビが入りやすいからで、どちらもなく、きれいな柾目(まさめ)が通っている盤は滅多にないからだ。

 私が50年前に買った榧盤(6寸)は5万円と安かったが、盤側に大きな節でもあるのか、横1面に同じ材質で薄い板が貼ってあった。それを知って本物の日向盤(150万円)を買ったのが、五段の時だった。

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