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【高橋洋一 日本の解き方】中国経済「独り勝ち」は本当か 意識される安全保障リスク、尖閣で不測の事態あり得る (1/2ページ)

 日本や欧米がコロナ禍で経済の回復が不十分ななか、中国は2021年に8%成長するとの予測もある。その背景は何か、中国経済に問題点はないのか。

 中国の国内総生産(GDP)統計は発表時期が早すぎるなどそもそも信頼性に疑問があるが、その数字通りだとすれば、4~6月期の実質GDPの水準は新型コロナ感染拡大直前の昨年10~12月期に近づき、7~9月期もさらにプラスになっている。中国経済は、コロナの影響を克服し成長している状況だ。

 一方、日本や欧米などの先進国では、コロナ感染の再拡大により経済活動が低下していると言わざるを得ない。これは、ブラジル、ロシアなどの新興国でも同様な状況だ。こうしてみると、今のところ、中国は世界で「独り勝ち」である。

 世界経済をみると、リーマン・ショック後の09年ごろの状況と似ている。その当時、中国は震源地である米国とは離れており、資本金融取引も自由化されておらず、直接の被害が少なかった。その上、大規模な景気対策を打ち出し、世界経済の牽引(けんいん)車とみられていたものだ。

 はたして今回も世界は中国経済にリーマン・ショック後と同じような期待をすべきだろうか。筆者の意見を言えば、「違う」だ。

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