記事詳細

新型コロナ、医療崩壊の“元凶” 感染症専門病院がほぼゼロ 患者受け入れ実績が全病院の18% 識者「力があっても受け入れない病院がある」 (2/3ページ)

 コロナ患者を受け入れている医療機関はいずれも似たような状況とみられ、病床使用率は大阪府や兵庫県で70%超、埼玉県、東京都、愛知県でも50%以上に達している。

 日本医師会や日本看護協会、日本病院会などの9団体は、コロナ感染拡大に伴い、通常の医療を提供できない恐れがあると警告する「医療緊急事態宣言」を発表。記者会見などで、たびたび国民や政府に危機的な状況だと訴えている。

 ただ気になるのは、病床数も多く、欧米よりも重症者や死者数が少ない日本で、なぜこのような事態に陥っているのかという点だ。

 医療リスクマネジメントに詳しい総合内科専門医の真野俊樹氏は、「日本の医療は、がんセンターなど生活習慣病に重点を置いてきたため、感染症専門の病院はないに等しい。特に地方では病気別に役割分担しているため、1カ所でも院内感染でクラスター(感染者集団)が出れば、通常医療の継続が難しい状態になる」と解説する。

 医療機関によって新型コロナ患者への対応にも違いがあるようだ。

 厚生労働省によると、23日現在で新型コロナに対応する病院や病棟を有する重点医療機関数は全国に951、診断で確定するまで新型コロナ疑いの患者を受け入れ、専用個室や救急医療などを提供する協力医療機関数は871ある。

 一方、同省の地域医療構想に関するワーキンググループの10月時点の資料によると、全医療機関のうち新型コロナ患者の受け入れ実績があるのは全医療機関の18%。受け入れ可能医療機関も23%にとどまっている。

関連ニュース