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【日本の元気 山根一眞】接触感染防ぐ“伊藤式手洗い法” 合計1分半の「均等洗い」が理想、思いっきり顔を洗うことも大事 (2/2ページ)

 そこで、マスクをはずすと同時に、手洗いとともに思いっきり顔も洗うことが大事なのだ。その手洗いは「石けんがなじむ準備の水洗い」「石けん洗い」「流水」、それぞれ均等に30秒ずつ行うのが理想。だが、やってみると1分30秒はキツイ。

 伊藤院長はこの各30秒、合計1分30秒の手洗いを週に1回だけ行って各30秒の「均等」洗いを経験することで、各15秒、合計45秒の手洗いでも「3回均等の時間感覚」が身につくようになる、「その習慣を欠かさないように」と助言してくれたのである。

 伊藤院長はまた、巨大災害発生時に行政、病院、医院、薬剤師、消防が緊密な連携をはかる「DMOC」(災害医療作戦指令センター)を全国に先駆けて設立し、災害発生の30分後にはその「センター」を立ち上げる態勢を構築した。

 院長室の隣にある部屋を見せてもらったが、熊本地震でもすでに大きな実績を上げていた。新型コロナ以前にエボラ出血熱など危険な感染症の対策マニュアルを手がけ、新型コロナではいち早くホテル療養マニュアルも作成している。また、市の要請を受け、わずか10日間でドライブスルー式のPCR検査センターを設立する手腕を発揮。新型コロナ患者を搬送する救急隊員が飛沫感染したため、救急車での隊員の感染予防装置をトヨタ自動車九州と共同開発中と、何ともエネルギッシュだ。

 さらに、医療関係者を中心に新型コロナ感染予防の啓蒙(けいもう)活動を北九州市各所で続けており、そのひとつが「正しい手洗い方法」だった。決定的な感染予防対策がない今、私は伊藤式手洗い法を実践しています。

 ■山根一眞(やまね・かずま) ノンフィクション作家、福井県年縞博物館特別館長。愛地球博愛知県総合プロデューサーなど多くの博覧祭も手がけてきた。近刊は『理化学研究所 100年目の巨大研究機関』『スーパー望遠鏡「アルマ」の創造者たち』。「山根一眞の科学者を訪ねて三千里」(講談社)を連載中。理化学研究所名誉相談役、JAXA客員、福井県交流文化顧問、獨協大学非常勤講師、日本文藝家協会会員。

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