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【菊池雅之 最新国防ファイル】パイロットの戦術技量向上へ教え導く「空自アグレッサー部隊」 最強の敵となって各部隊へ出稽古 (1/2ページ)

 航空自衛隊のパイロットたちが恐れ、そして、憧れる存在がある。「アグレッサー(侵略者)」こと、飛行教導群のパイロットたちだ。この部隊の役割は、読んで字のごとく、教え導くこと。敵役を務め、空自戦闘機パイロットの戦術技量を向上させることが目的である。

 このため、操縦技術が高い者が集められている。拠点としている小松基地(石川県小松市)を出て、日本中の部隊をまわり、最強の敵として各部隊に対して出稽古を行う。これを部内では巡回指導と呼ぶ。

 部隊マークは「コブラ」。何ものをも恐れず立ち向かい、一撃必殺の攻撃力で仕留めるその姿こそ、アグレッサー部隊の目標である。フライトスーツには「ドクロ」のパッチ(ワッペン)が貼られている。そのドクロの額の部分には「赤い星」が描かれている。

 東西冷戦時代、「ソ連軍機への要撃を学ぶためには、実戦的な空中戦訓練が必要である」と判断された。こうして、1981年12月17日、築城基地(福岡県)に飛行教導隊が新編された。空自の総司令部である航空総隊直轄部隊の1つであった。練習機T-2を配備し、これをソ連軍機風に塗装した。この時から「赤い星」をシンボルマークとして活用している。こうしたアグレッサー部隊は、米空軍をはじめ、いくつかの空軍に存在している。日本もそれに倣った形だ。

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