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【国防最前線】災害派遣された自衛隊に対する国民の“誤解” 「撤収早すぎる」と思うのは「自衛隊の仕事が速い」から 緊急性がなくなっても残るのは不適切 (1/2ページ)

 今年初め、新潟県内で除雪作業のために自衛隊が派遣された際に、驚くべき報道を目にした。「自衛隊、撤収早すぎる」というものだ。

 そもそも、北国での除雪作業は、自治体の委託を受けた地元建設業者などが行っている。国民の命に関わる緊急事態の災害派遣が終われば、本来、雪かきは自衛隊がすべき仕事ではないと思う。派遣の恩恵を受けている側の認識の薄さにあきれた。

 自衛隊は年間通じ、数々の訓練・教育をこなすよう計画されている。一日一刻も早く、本来の任務に戻るべきであることは言うまでもない。訓練が減れば練度が下がり、その影響は国民の安全に及ぶのだ。

 一方で、被災者にしてみれば、まだ復旧途上なのに自衛隊がいなくなってしまい、「なぜ見放したの!」という気持ちになったのだろう。実は、こんなことになるのは「自衛隊の仕事が速い」ことに起因している。

 各地で多発している鳥インフルエンザでも、作業を自治体と分担しているようだが、自衛隊は不眠不休で臨むこともあり、自治体とは比較にならないほど速い。その結果、途中で帰ってしまったように見えてしまうのだ。

 自衛隊が緊急性がなくなった時期まで残って、すべてを終わらせるのは極めて不適切であり、自治体がすべきことをあくまで支援している立場であると周知徹底してほしい。

 自衛隊に頼む側が、そもそも勘違いしている疑いもある。

 昨年末、新型コロナウイルス対応で自衛隊の看護官が災害派遣されたとき、インタビューに答えていた保健所担当者のコメントには驚かされた。

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