記事詳細

【大前研一 大前研一のニュース時評】豪元首相「習近平氏はおかしい…“永久皇帝”毛沢東になりたがっている」 “ヒトラー化”しているとの見方も (1/2ページ)

 豪州のケビン・ラッド元首相が、米国の外交問題専門誌「フォーリン・アフェアーズ」で、「中国の習近平国家主席は、台湾との再統一を果たすことで故毛沢東国家主席並みの地位を獲得しようとしている」と自説を発表した。米誌「ニューズウィーク」が伝えている。

 ラッド氏は続けて、「そのために今後10年で米軍を上回る軍事力を手に入れ、台湾周辺からの米軍排除を考えている。一方、米国も対抗するため同盟国を団結させる方針。衝突を回避するためには、互いに部分的に譲歩する必要がある」と警告している。

 ラッド氏は北京語にも堪能で、かつては親中派の代表と思われていた。首相時代には、中国の反発を考慮して日豪共同宣言条約化の先送りをするなど、日本をコケにして中国に寄り添っていた。

 それがいまは「習近平氏はおかしい。2035年まで政権を維持し、“永久皇帝”になって毛沢東になりたがっている」と言うようになった。中国情勢に詳しいだけに、ついに親中派の右代表のおっさんもこういう考えになったかと感慨深い。

 私は「習近平氏は毛沢東というより、ヒトラー化している」と考えている。香港や台湾に対する戦略が、第2次大戦のナチス・ドイツのポーランド侵攻の前夜と似ているからだ。本人は認めたくないだろうが。

 中国の軍人の論文を読んでいると、「戦争軍備においては、1位以外はない」「2020年代に世界一の軍備、世界一の科学技術力、世界一の工業生産力を持ち、1人当たりのGDPも含め、先進国の仲間入りではなく、あらゆる面でトップに行く」などと書かれている。こういった世界制覇の企てに、ラッド氏もようやく気がついたのだろうか。

関連ニュース