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【高橋洋一 日本の解き方】「国家公務員の残業代支払い」は河野改革相の一石三鳥の手法 若手官僚や民間も味方になる (1/2ページ)

 河野太郎規制改革相が、中央官庁の残業代について厳密に反映した支払いを行うとしている。

 きちんと残業代を支払うとなれば、残業時間を計ることが必要だ。これまでは、残業代を全て払わないことが前提となっているため、残業時間が適切に把握されてこなかったことがまず問題だ。

 というわけで、内閣人事局は昨年10~11月、河野氏の指示で国家公務員の正規の勤務時間外の在庁時間を調べざるを得なくなった。その結果、20代総合職で3割、30代の15%程度が過労死ラインの目安となる月80時間を超えたことも判明した。

 この状況を変えるためにも、まず残業時間の実態把握、実態把握の結果として残業代支払い、その上で残業時間の削減というまっとうな手順を踏んでいるのだろう。そもそも残業時間の削減といっても、今の残業時間の実態が分からなければ、何時間減らそうという目標も作れないからだ。

 もっとも残業時間の実態把握というのは、なかなか難しい。筆者は、現役官僚時代にほとんど残業をしなかったが、それは残業実態があまりにばかばかしいものだったからだ。

 30~40年も前の話で今では当然違うだろうが、当時、筆者の上司は、午後6時過ぎになると職場から外出する。もう帰宅かと思うと、午後9時頃にまた職場に戻っていた。どこかで接待を受けていたのだろう。その間、筆者を含めた部下は、ひたすら上司の戻りを待つだけだ。午後6時過ぎに外出しないときには、職場でビールを飲み出すが、そのうちに居眠りをする。目覚めるまで部下は待つ。

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