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【国防最前線】想像絶する鳥インフル殺処分、自衛隊は噴き出す血で防護服を真っ赤に奮闘 日本はアニマル・ウエルフェア後進国 (1/2ページ)

 「何か必要なものは?」

 そう問うと、「オムツの追加が欲しい!」と返答があった。

 新型コロナウイルスのニュースで見過ごされがちだが、鳥インフルエンザが猛威を振るい、昨年末から2月中旬までで殺処分になった鶏は970万羽余りと、1シーズンでは過去最多だ。

 養鶏規模1位と2位の茨城県と千葉県に集中したため、自衛隊による災害派遣も同じ部隊に集中した。女性自衛官も派遣された。作業に入ると長時間にわたり防護服を脱げないためオムツが不可欠ということだった。

 テレビで見えるのは白い防護服の人たちと「資料映像の鶏」だけだが、現場の実情は、筆舌に尽くし難い。

 殺処分のためには、まずファンを止めて換気を遮断する。鶏は1つのケージにぎゅうぎゅう詰めになっているので、窒息死するという。息も絶え絶えの鶏も死んだ鶏もポリバケツに詰め込む。ケージは何段も重なっているため、天井近くの高所まで上って鶏を引っ張り出す。ファンを止めるタイミングが早すぎると、鶏の腐敗が進みガスが溜まってゲージにくっついたり血が噴き出して、防護服が真っ赤に染まるのだという。

 鳥インフルは鶏肉や卵を食べても感染しないが、殺処分作業では人への感染の恐れがあり、予防のため「タミフル」が配布される。自衛官からは「断末魔の鳴き声が耳から離れない」といった経験談くらいしか語られないが、実際はコロナ対応にあたるのと同じようなリスクの中にある。

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