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【菊池雅之 最新国防ファイル】陸上自衛隊の電子戦部隊 武器は「役割不明な5つの装置」 (1/2ページ)

 自衛隊は、領土・領海・領空に次ぎ、宇宙・サイバー・電磁波を新たに守るべき領域とした。それぞれの頭文字を取って「ウサデン」と呼ぶ。それに基づき、「多次元統合防衛力」という新たな防衛戦略を打ち出し、防衛力の整備を開始した。

 この「ウサデン」の電磁波に対応すべく、陸上自衛隊に電子戦部隊を新編することになった。それが、今年3月29日、健軍駐屯地(熊本市)に誕生した第301電子戦中隊だ。

 他国軍の艦艇や航空機などが出す電磁波を探知収集することが、平時における主な任務となる。有事となれば、その収集した情報をもとに、敵の動きを先回りして知ることができる。敵の無線や電波を封じ、妨害するなど無力化することで、敵は部隊を動かすことも、ミサイルを撃つこともできなくなる。

 さらに、陸海空自衛隊をネットワーク化し、より効率的に部隊を運用できるようになるだけでなく、敵の電波妨害を遮断し、味方に被害が及ばぬようにする。

 こうした目に見えぬ電磁スペクトラム(EM Spectrum)の優位戦術を繰り広げるのが、電子戦中隊なのだ。

 今後は、留萌駐屯地(北海道留萌市)、朝霞駐屯地(埼玉県朝霞市、東京都練馬区など)、相浦駐屯地(長崎県佐世保市)、奄美駐屯地(鹿児島県奄美市)、那覇駐屯地(那覇市)、知念分屯地(沖縄県南城市)の6カ所に電子戦部隊を配置する計画がある。この配置からも、九州・沖縄エリアの防衛を強化しようとしていることが見て取れる。

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