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香港の金メダルで“中国国歌ブーイング”の市民が初逮捕 反体制的な状況を当局が問題視か

 東京五輪で金メダルに輝いた香港の選手の表彰式が香港の街中で生中継された際、中国国歌が流れたことにブーイングを浴びせた市民が逮捕された。昨年6月に成立した国歌条例違反の容疑による逮捕は初だという。

 ネット上で拡散している動画によると、先月26日にフェンシング男子フルーレ個人で香港の張家朗(24)が金メダルを獲得した瞬間、香港中心部の商業施設内に置かれた大型モニターで観戦していた観衆は大歓声。ところがメダル授与式で中国国歌が流れると一転、ブーイングとともに「私たちは香港人だ」という英語のシュプレヒコールが施設内に響いた。

 この反体制的な状況が当局に問題視されたとみられ、7月30日に自称記者の男性(40)の逮捕が発表された。現地メディアによれば、香港警察は施設内の防犯カメラの映像を調べたという。

 香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(電子版)は今月1日に掲載したコラムで、東京五輪で選手が活躍することで市民が香港人としてのアイデンティティーを取り戻し、中国への反発を強めていると解説。ネット上で香港市民とみられるアカウントが中国選手の失敗に対し「意地悪な投稿」を行っているとも報じ、08年の北京大会では多くの市民が中国に声援を送っていた様子との違いも指摘している。

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