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【歳川隆雄 永田町・霞が関インサイド】習氏の「共同富裕」思想は文革の再来か 実態は富裕層や大企業への“魔女狩り”人気女優に罰金51億円など (2/2ページ)

 財経委で打ち出した「3次分配」がキーワードだ。経済成長による1次分配で生まれた格差を、徴税や社会福祉による2次分配で是正して、3次分配で「高収入を合理的に調節し、違法収入を取り締まる」と言明する。

 聞こえは良いが、その実態は富裕層や大企業・新興企業への“魔女狩り”である。

 IT大手「騰訊控股(テンセント)」は何とその翌日、農村振興や低所得者支援に500億元(約8500億円)の寄付を発表した。

 その後、大手スマートフォンメーカー「小米科技(シャオミ)」の創業者、雷軍会長が172億元(約2900億円)、ネット通販大手「アリババ集団」は共同富裕促進事業として25年までに1000億元(約1兆7000億円)の寄付を、それぞれ“自発的”に申し出たのだ。

 それだけではない。人気女優、鄭爽氏は脱税容疑で摘発されて51億円の罰金を課せられた。そして、自己批判文書の公表に追い込まれている。

 要するに、習氏は中国建国の父、毛沢東に並び称されたいがために、深刻な格差拡大に歯止めをかけるべく、国家統制強化を通じて「共同富裕」を打ち出したのだ。とすると、「文化大革命再来の兆し」と見るべきなのか。(ジャーナリスト・歳川隆雄)

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