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【高橋洋一 日本の解き方】中国のTPP申請の狙い 「日本だけなら与しやすい」英米不在の隙に乗っ取る魂胆、共産主義を捨てるなら歓迎だ (1/2ページ)

 中国が正式に環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)加入を申請した。これまでも、本コラムで現状の中国の共産主義体制では加入がほぼ不可能であることを書いてきたが、このタイミングで申請した中国側の狙いと、日本など各国の取るべき対応について考えてみたい。

 中国は一党独裁の共産主義体制だ。共産主義の基本として、生産手段(企業や土地)の国有原則がある。このため、資本の自由化やそれに関係することは共産主義の崩壊につながるのでできない。共産主義国が資本の自由化を言うのであれば、嘘だと思った方がいいくらいだ。

 TPPについては、モノ・サービスのみならず、投資や資本の自由化をも含む包括的な多国間協定だ。しかも、その中には国有企業改革も含まれ、共産主義の中国にとって国家体制を改革しないと、協定の達成が困難なものが多く含まれている。この意味で、中国のTPP参加のハードルは高いどころか、共産主義体制を変えないと無理だ。

 中国が今の時期にTPPへの申請をしてきたのは、今のTPPは日本主導であるからだ。米国は離脱したままで不在、英国も申請中であるが未加盟であるので、日本だけなら与しやすしとみての対応だろう。日本であれば、いろいろな手段を使って威圧することもできるからだ。

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