記事詳細

北朝鮮の金正恩体制が「崩壊の時」に近づいている (3/5ページ)

 これらの状況から言えるのは、金正恩体制がコロナを恐れるあまり、自分の手で自分の首を絞めているということだ。安保理は過去のどのような状況においても、人道問題に直結する営農資材の輸入禁止を、対北制裁決議に含めようとはしなかった。それは、将来においても変わらないだろう。

 つまり北朝鮮は、コロナ以前には想定しえなかった過酷な状況に、自らその身を置いているわけだ。そして、その結果として国内で生じている様々な苦難は、明らかに金正恩総書記の失政によるものだ。

 (参考記事:「この国にはもう、食糧はないのか」北朝鮮国内で動揺広がる

 一般的にコロナウイルスは、モノの表面では長時間生き残れないとされており、輸入品を警戒対象としている国は北朝鮮以外に見当たらない。金正恩氏が自ら主導する厳しすぎる防疫措置は、「パラノイア」とも言うべき次元のものだ。だが、その絶対的かつ残忍な独裁体制の下では、まっとうな見識を持つ高官たちも、金正恩氏に防疫措置の是正を建議するのは簡単ではない。

 では、金正恩体制の「崩壊」はどのような形で訪れるのか。目を凝らして見るべきは、北朝鮮国民の「組織生活」への参加状況だ。

 サボタージュの連鎖

 北朝鮮国民は乳幼児を除き、誰もが何らかの組織に属することになっている。朝鮮労働党を頂点に、若者なら青年同盟(社会主義愛国青年同盟)、専業主婦なら女盟(朝鮮社会主義女性同盟)といった具合だ。また、職場には職総(朝鮮職業総同盟)があり、これらの参加資格に該当しない人でも、人民班(町内会)に所属することになっている。

デイリーNKジャパン

関連ニュース