【ダビングできない!地デジ化の落とし穴】録画はおろか再生もできない場合も

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2010.02.26

 来年7月、地上波が完全デジタル化すると、従来のように簡単に番組をDVDに録画・ダビングすることはできなくなる。デジタル放送には、孫コピーを防止する「ダビング10(テン)」というコピーガードが掛けられているが、この仕掛けにより、録画はおろか再生すらできないDVDや機器も出てくるのだ。

 コピーガードの掛かったデジタル放送をDVDに録画したりダビングするには、「CPRM」という技術に対応したDVDが必要だ。こう書いただけで、「おれはキカイに弱い」「専門用語は苦手だ」と拒絶反応を示す人もいるかもしれない。だが、テレビ番組の録画は誰もが普通に行うことだ。本来なら、技術用語など知らなくても普通に録画やダビングができるべきだが、消費者がさまざまな制限や用語を覚えなくてはならない点に、この問題の根深さがある。というわけで、しばし説明にお付き合い願いたい。

 DVDには録画モードとして、「VRモード」と「ビデオモード」の2方式がある。CPRMはVRモードにのみ対応しているので、もともとビデオモードだけの「DVD−R」のディスクは使えない。そのため各社からCPRM対応のDVD−Rが発売されている。ラベルに「デジタル放送対応」などと書いてある製品だ。

 ただ、対応ディスクは従来のDVD−Rと比べて価格がやや高いうえ、古いレコーダー(2003年以前の機種)はCPRMに非対応なものもある。非対応の機種は、デジタル放送の録画・ダビングができないことはもちろん、再生できない場合もある。

 昨日書いたように、DVDはその誕生からさまざまな規格が乱立し、互換性の問題が取りざたされたが、デジタル放送になってまた互換性が問題になっているのだ。

 こうした支障を打開し、どうしても「ビデオ時代のような互換性」が欲しいという人には「アナログコピー」の方法がある。パソコン用のアナログビデオキャプチャーという周辺機器をテレビやレコーダーに接続し、デジタル放送を「外部入力」でハードディスクに録画する方法だ。

 これにより画質は落ちるが、データはアナログになるため、デジタルの制限は受けない。アナログビデオキャプチャーはすでに生産を中止しているが、販売はされている。また、結果的にほとんどのコピーガードが解除される「画像安定装置」というジャンルの製品も販売されている。

 とはいえ、ハイビジョンの時代にわざわざ画質を落としてしまうのは残念な話。せっかく買った薄型テレビも宝の持ち腐れだ。デジタルのまま、最大限に録画やダビングを生かせる方法はないのか? その考えを突き詰めていくと、たどりつくのはやはりDVDではなくBD(ブルーレイディスク)ということになる。次回(3月1日)はBDが互換性の問題を一掃できるかどうかについて述べたい。(木庭貴和)

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