メタボは腹囲だけじゃ分からない!CT検査が必要

2012.01.18


準備も含めて5分程度で内臓脂肪の量が判明する【拡大】

 年始や新年会などで、すっかり食べ過ぎてベルトがキツイという人もいるだろう。メタボ健診では、男性の場合、腹囲85センチ以上で内臓脂肪がたまり、生活習慣病や心筋梗塞などのリスクがアップするといわれる。では、84センチならば大丈夫なのか? 隠れメタボを撲滅するため、医療機関では内臓脂肪を簡単に測定できるマシンが導入され始めた。専門医に話を聞いた。

 ■内臓脂肪が問題

 お腹の中に内臓脂肪がたまると、そこからさまざまな物質が放出され、生活習慣病や動脈硬化を促進し、死亡リスクを上げる。皮膚の下の皮下脂肪はその作用が弱い。しかし、見た目には内臓脂肪なのか、皮下脂肪なのかわからない。

 そこで、2008年に始まったメタボ健診では、簡便にわかる目安として、男子は腹囲85センチ以上という基準が定まった。ただし、国際基準は男性で腹囲90センチ以上。これをどう考えればいいのか。

 帝京大学医学部の新見正則准教授が指摘する。

 「腹囲に振り回されてはいけません。内臓脂肪がどれだけあるかが問題なのです。これまで内臓脂肪を正確に知る手段は、画像診断のCT検査しかありませんでした。時間とお金がかかり、被ばくもすることから、検査はごく一部の人しか行われてこなかったのです。しかし、昨年新たな測定装置が普及し始めたことで、多くの方がご自身の内臓脂肪を知ることができるようになるでしょう」

 ■1分で判明

 最近、全国で普及し始めている「内臓脂肪測定装置」(オムロン社製)は、電流を活用したもので、1分間の測定で内臓脂肪の量が判明するという。そこで、この装置を導入し、今年1月から「肥満合併症治療入院」を開始した愛誠病院(東京都板橋区)肥満センターで、39歳の事務職、Kさんにチャレンジしてもらった。

 Kさんの身長は170センチ、体重78キログラム。20代にトライアスロンで身体を鍛えただけに、今も見た目は筋肉質だが、ウエストは88センチ程度あるという。

 「以前、内臓脂肪を測ったときに87平方センチメートルだったので、たぶんそのくらいかと…」とKさん。内臓脂肪は100平方センチメートルを超えると、死亡リスクが高まるといわれている。Kさんの測定は準備も含めて5分もかからずに完了した。

 その結果、内臓脂肪が102平方センチメートルあることが判明。「3ケタになったなんでショックです。正月にたくさん食べたからかな」とKさんは反省しきり。

 ■食事制限が効果的

 ウエストが90センチ以下で、一見太っていなくても、内臓脂肪がついている可能性がある。しかも、正月などの短期間の飲食で増量した場合、死亡リスクが一気に高まるという。防ぐにはどうすれば良いのか。

 新見准教授は内臓脂肪撃退法(別項)を掲げながらこう説明する。

 「今後、装置が普及すれば、ご自身の内臓脂肪をはっきりと知ることができるようになります。その上で、食べ過ぎによって内臓脂肪が増えることを自覚してください。まずは日頃食べている量の3分の1削減を心掛けましょう。運動では痩せにくいので、食事制限が効果的です」

 食べ過ぎは健康に悪いとわかっていても、つい食べてしまいがちだが、年始をきっかけに、ご自身を見つめなおしてみてはどうか。

 ■内臓脂肪撃退チェック
□ウエストが84センチだからと油断しない。自分の内臓脂肪の量を正確に把握する
□内臓脂肪が100平方センチメートルを超えるなど、多い場合には減量を実践する
□食べたエネルギーを運動だけで消費するのは無理と心得え、まずは食事制限から始める
□短期間で減量しようと考えない。自分自身で一生涯続けられる食事制限を考える
□3食きちんと食べる。ただし、従来食べていた量の3分の1を減らす(野菜はしっかり食べる)
□間食は厳禁
□運動をするときには、速歩で1日30分歩くことから始める

 

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