ゴッホの「アルルの跳ね橋」で有名な町・アルル

★南仏プロヴァンスの歴史漂う町アルル

2013.03.29


ローマ遺跡の古代劇場【拡大】

 先日、会社近くの損保ジャパン東郷青児美術館に行ってきました。ここではやはり1987年のオークションで購入されたゴッホの「ひまわり」が必見です。

 本作は日本の浮世絵から強い影響を受け、ゴーギャンをはじめとする同時代の画家たちを誘い向かった、日差しの強い南仏の町アルルで描かれました。そこで今回はそのヴィンセント・ファン・ゴッホが愛した南仏プロヴァンスのアルルをご紹介したいと思います。

 アルルは紀元前1世紀にカエサルが築いた植民都市以来の歴史があり、古代ローマ時代にはプロヴァンス屈指の大都市として栄え、フランス一大きい円形闘技場や1万人以上の観客を収容したという古代劇場など、数多くの古代ローマの遺跡が残っています。

 また、中世にはサンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼路の南仏を通るトゥールーズ道の始点にもなっていたことから、巡礼者でにぎわいました。町のシンボルであるサン・トロフィーム教会は12世紀当時の輝きを伝えるロマネスク建築の傑作です。そのファサードの彫刻はきれいに修復され、ローマ時代の凱旋(がいせん)門を思わせる半円アーチ下のタンパンには「最後の審判」図が描かれており、当時の巡礼者はこれを見て素朴な信仰心を奮い立たせたことでしょう。

 さらに、「南仏に行くならアルルにしろよ。あの町には美人が多いから」とロートレックがゴッホに語ったように民族衣装に身を包んだ「アルルの女」もこの町の魅力です。特に3年に1度選ばれる衣装祭を主宰するアルルの女王は現代の世界遺産かと思います。

 なぜなら、アルルの女王はただ美しいだけではなく、華麗なプロヴァンス語を話し、乗馬もできる真にプロヴァンスを愛する女性でないとなれないからです。

 町の中心は、ゴッホの「夜のカフェテラス」をはじめ、たくさんのカフェが並ぶフォーロム広場ですが、ここでのんびりと夕暮れまでのひとときを過ごすとCAF? VAN GOGHの黄色い壁が浮かび上がり、ゴッホが描いた光あふれる世界を感じることができます。

 その昔、プロヴァンスでは赤ん坊が生まれると「パンのように善良で、卵のように満たされ、塩のように控えめで、そしてマッチのようにまっすぐで元気な子に育ちますように」とパン、塩、卵、マッチを贈る習慣があったそうです。カフェの周りにいるアルルっ子たちはその4つの贈り物のおかげか、皆元気に育っているように思えます。

 ■黒田尚嗣(くろだ・なおつぐ) 慶應義塾大学経済学部卒。現在、クラブツーリズム(株)テーマ旅行部顧問として旅の文化カレッジ「世界遺産講座」を担当し、旅について熱く語る。

 

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