寝るか起きるか迷う! 寝台特急「あけぼの」の旅

★あけぼの(下)

2013.04.12


EF81形【拡大】

 寝台特急の旅は眠るか、起きているか、大いに迷う。ずっと夜の景色を眺めたい気持ちもあるけれど、だいたい睡魔に負けて寝る。眠りはするが極めて浅いため、ちょっとした衝撃や音の変化ですぐ目覚める。

 上野発の「あけぼの」で、この日は水上駅(群馬県みなかみ町)の運転停車で少し起きた後、再び目を閉じ、新清水トンネル(1万3500メートル)の通過は「ゴォー」という音だけで確認した。

 次に目覚めたのは長岡駅(新潟県長岡市)。手元の時計は午前1時を回っていた。ここで機関車がEF64形からEF81形に付け替えられる。朝や夕方にはたくさんの人が行き交うホームに、人影は見えない。ただ蛍光灯がともるだけ。非日常的な光景に接すると夢を見ているようにも感じる。

 再び眠る。停車に気付いたのは4時33分着の鶴岡駅(山形県鶴岡市)で、再度寝る。次に起きたのは5時47分着の仁賀保駅(秋田県にかほ市)。ここで完全に目覚めた。まず、浴衣から着替えて秋田駅到着時に備える。秋田駅のホームでは駅弁を販売しているため、朝食用として何としても購入したいところ。列車の外へ出るのに浴衣はまずい。

 秋田での停車時間は4分間。恐らく2分ほど遅れて到着したと記憶している。ドアが開いた瞬間からダッシュし、上野方面から猛然と台車を押してきた弁当売りのおじさんとはち合わせ。900円の弁当を買うと即決し、千円札を出し、お釣りをもらうと発車のチャイムが鳴った。2分遅れで着いて、定刻に発車したようである。

 個室はベッドを跳ね上げるとソファになり、のんびり腰かけて駅弁をつついた。空間を独占できる幸せをたっぷり感じた後、9時44分、新幹線と交差する新青森駅で「あけぼの」に別れを告げた。 (久保木善浩)

 

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