私が会長を務める日本イケダン協会には【イケダン5カ条】というものがあり、世界を代表するイケダンとして、また日本イケダン協会会長として、世の誰よりも【イケダン5カ条】を真摯(しんし)に順守しております。
そして、そんな真摯で紳士な私が、世間の皆様から一番多く頂戴するお言葉は『いいかげんですねぇ〜』。もちろん、愛するわが妻と子供たちも私のことを『いいかげん』と確実に思っているご様子。
ただし注意しなければいけないのが、この言葉、(1)【良い感じ!】という意味の『良い加減』と(2)【テキトーだな】という意味の『いいかげん』の2つの意味があります。しかし、どうやら皆様からの私への評価は、往々にして(2)のもよう…。ただ私にすれば【イケダン5カ条】の第5条【ほどほどにしろ】を順守しているだけなのです。
家庭生活、仕事、人間関係、すべてにおいて、何事も言い過ぎず、考え過ぎず、突き詰め過ぎず。適当に“ほどほど”が一番。「ゴミくらい出してきて」「ちゃんと人の話を聞きなさいよ」なんて一言から、夫婦げんかは始まるものです。こういうときは“ほどほど精神”で【いいかげん】な私は、『今日のゴミくらい自分で出すか』『タイミングや機嫌でちゃんと話を聞いてないこともある。この話、後で話そう』となる。“ほどほど精神”【いいかげん】な発想で生きることは決して悪いことではなく、むしろ自分にも相手にとっても“お気楽”で良いことなのです。
ま、私の場合、裏を返せば、時間が限られている中、相手がゴミを出しに行くまで「ゴミくらい出してきて」と言い続けることがメンドクサイ。それなら自分で出しに行く方が早い、って考えなのですが。『あの会長は、いいかげん』が世間に浸透してしまった今、私が少々失敗しても、大事な用事を忘れても、大抵笑って許していただけ、『あの人、またいいかげんに聞いていたな』ってな具合で軽く流していただけます。
そんないいかげんな私ですが今のところ、皆様からさほど嫌われてないと感じることから推察するに、かわいげのある【良い加減の、いいかげんさ】をかもし出せている証拠でしょう(自画自賛)。
これからも良い加減ないいかげんさで、妻も家族も楽しませ、華麗に加齢を重ねマッスル。
■那須 顯一 1970年生まれ。会社経営の傍ら『日本を元気にしたい』と2009年に日本イケダン協会を設立。同協会会長としてセミナー講師など、多方面で活躍中。