医学の9割は必要なし! 健康を悪化させる「現代医学」を糾弾

2013.06.02

 体の具合が悪くなれば医者に診てもらう。出された薬を飲んだらラクになった−。当たり前のようにそうしてきたことを「意味がない」と否定されたら、どう考えるだろう。しかし、本書は堂々と否定する。「医学の9割は不要だ」と。

 医原病という言葉がある。本当は病気ではないのに、医師によって「病気」と認定されることでできあがっていく状態のことだ。本来、病気を治し、人の命を救うはずの医療が、実際には病気を作り出す源になっているとする考えが、医原病という言葉の土台にある。

 この考えを突き詰めていくと、医学という学問が人間にとって本当に必要か−という究極の問いがテーマになってくる。そこまで単刀直入に指摘する本は過去になかったのだが、このたび出版された。しかも、医師の筆によって。

 「医学不要論」(内海聡著、三五館)では、医師の著者が、現代医学について「健康を悪化させる存在になってしまった」と指摘し、糾弾する。現代医療は病気を本質的に治療し、治癒させる行為ではなく、今ある苦痛や症状を消すだけの対症療法に終始しており、それを医師は「治療」とよび、患者もそれを「治癒」と思い込もうとすることで成り立っている関係というのだ。

 「人間が生きていれば、何らかの“症状”があるのは当然のことで.その症状と共存してこその人間なのに、いちいち“病気”といっては無駄に薬を処方するのが現代医学。しかもその治療で本当に病気が治るならいいが、大半は症状が消えるだけで、本質的には治らない。つまり”治療”になっていない−というのが著者の考え。それを問題提起するのがこの本の狙いです」(三五館の編集担当、中野長武氏)

 問題提起には十分すぎる迫力と説得力で論陣を張るのだが、著者は単にそれを訴えるだけではなく、実際の臨床の場において実践している。

 自身が運営するクリニックでは、無駄な医療を受けている患者の“薬抜き”をメーンにした診療を行っている。

 ならば現代医学はまったく不要なのかというと、著者は「1割程度には存在意義もある」という。

 別掲のような「放置すれば死に至ることが明らかな状態」においては、現代医学は有用であり、これがおおむね、すべての医療行為の1割程度に該当するだろう−とのことから「9割は不要」と述べている。

 「9割の無駄な医療を淘汰(とうた)し、必要な1割の部分に資本とマンパワーを集中したほうが、国民の健康状態はよくなるし、医療費削減にも寄与する。著者の論調は単純明快」と中野氏。

 「この本に対する意見や反論はあると思うが、今まではその議論さえなかった。国民がこうした状況に気付いていなかったからです。本書が、多くの人にとって現代医療の在り方に目を向けるきっかけになればうれしい」

 本書の後半では、医学不要論を唱える著者自身が病気になったらどうするかなど、病気への対処法がつづられている。

 医療は魔法ではない。技術だ。その技術を有益に使うには、使う側の患者が正しい知識を持つ必要があるのだ。 (竹中秀二)

 ■内海式・現代医学が必要な症状と疾患(抜粋)
 (1) 心筋梗塞や脳梗塞など梗塞性疾患の急性期
 (2) クモ膜下出血など出血の急性期症状
 (3) 肺炎などの重症感染症
 (4) 交通事故、外傷、熱傷などへの救急処置
 (5) 未熟児の管理 など12項目

 

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