成功する人、失敗する人の分かれ目は 経験生かす柔軟性 

2013.06.12

連載:熟年起業


経験生かす柔軟性【拡大】

 シニア起業でうまくいかない人は、どういうところに問題があるのか? 前回に続き、中小企業支援センターの窓口相談担当として多くの起業相談を受けている水谷IT支援事務所(http://www.mizutani−its.com/)の水谷哲也所長に聞きます。

 水谷さんによると、「会社という組織にいたからこそできたことを認識していない人」が失敗するタイプの代表例です。今まで総務に頼んでいた経理処理や請求書、領収書の発行などは全部、自分でやらなくてはなりません。これに営業や仕入れ、納品などが加わります。起業プランを聞いていると、営業のことだけ考えていて、間接作業をいつやるのか想像だにしていない人が少なくないそうです

 もうひとつの典型的な例は、「自分の起業プランに凝り固まっている人」。あくまでもプランはプランなので、やってみなければ分かりません。当然、現実に対応してプランを修正しなければならないのです。

 柔軟性がある人は、すぐに方向修正をして、事業を軌道に乗せることに邁進(まいしん)しますが、最初のプランに凝り固まっている人は方向修正が遅れ、ずるずると対応を先延ばしにしてしまい手遅れになることが多々あります。その点を相談時に指摘しても、頑固な人もいるとのことです。

 逆に、成功する人に多いのが、「今までのビジネス経験が生かせる創業プランを考えている人」、そして「仕入れや販路などが、ビジネスを通じて確保できている。もしくは、どう開拓したらよいかが分かっている人」。つまり、これまで長く関わってきたビジネス経験をうまく生かす人が成功に近いとのことです。

 「商品やサービス、売り方について、他社との差別化を工夫する人」もうまくいくようです。水谷さんが相談を受けた人の中には、メガネのフレームを5つまで自宅に送り、顧客に気に入ったものを選んでもらい、他は返品自由という商品の売り方を考えた事例があるそうです。

 また、24時間対応の畳張り替えサービスを始めて顧客を開拓した人もいるとのこと。単純に営業時間を変えただけのことなのですが、ささいな工夫で大きな差別化につながるのです。

 【チェック】

 起業しても、必ず成功するとはかぎりません。1年後の売り上げが、目標に達しなければ事業をやめる「撤退プラン」を考えておくことも大切、と水谷氏は述べます。大やけどの前に撤退し、別のビジネスに挑戦できる余力を残しておくことが大切です。

 ■藤木俊明 コンテンツ企画制作の有限会社ガーデンシティ・プランニング代表取締役。明治大学リバティアカデミー講師。「カネなし・コネなし・スキルなし」で独立し、会社は現在22期目。『会社を辞めずにローリスクで独立・起業する!〜「身の丈独立」で年収アップ』(秀和システム)など著書多数。

 

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