票読み鋭いミッチー「今晩3万票の“入札”」

★選挙もイロイロ編

2013.07.31


渡辺美智雄さん【拡大】

 今回の参院選で、わが「麻布総研」(東京・麻布十番)のセミナースペースを某野党から出馬した東京選挙区の候補者の選挙事務所に貸した。6月の都議選の際、古くからの付き合いの自民党都議に貸したのに続いて2度目だ。

 選挙事務所に貸した以上は、応援したくなるのが人情。先の都議は当選したが、「午後10時ごろには当確が出るよ」と言っていたのに、11時ごろでも当確は出なかった。ハラハラしながら選挙速報を見ていた。

 一方、参院選の候補者も当選してほしかったが、残念ながら落選した。当選は難しいとは思っていたが、落ちたらやはりガックリする。ということで、2人の選挙活動を見ていたが、何か物足りない。私が経験した昔の選挙運動に比べ、あまりにも活気がなかった。

 −−「ナベさん、ミッチーの応援に行こうか」

 1986年に麻布自動車グループ傘下になった栃木・喜連川カントリー倶楽部の理事長に就任していただいた大先輩の経済人・鈴木治雄さん(当時は昭和電工名誉会長)に誘われ、衆院選の最中、何度か渡辺美智雄さんの選挙の陣中見舞いに行ったことがある。

 応援といっても、すでに農水大臣や大蔵大臣などを歴任した渡辺さんは、ほぼ100%当選が決まっていて、私たちは本人が遊説から帰るころに選挙事務所を訪れ、日本酒などを差し入れするだけだった。

 夜になると選挙事務所に人がどんどん集まってきて、酒飲んで、弁当食って、飲めや歌えやのドンちゃん騒ぎが始まるわけ。ほぼ毎晩だった。

 あと、渡辺さんに名誉理事になっていただいた喜連川カントリーには120人ほど働いていて、私は朝礼で従業員に「頼むね」と言った程度だ。

 渡辺さんは「(従業員プラス家族や知人で)600票、アテにしてるよ」と言っていたが、当時は中選挙区制で、渡辺さんは票を読むのが実に鋭かった。

 ある年、明日が投票日というとき、渡辺さんがゴルフ場の温泉につかりにきて、「オレ、10万票は固いんだけど、今晩、宇都宮で3万票分の“入札”があるんだ。もし13万票入っていたら、話がついたと思ってくれ」と、ウソかマコトか、生々しいことを語っていた。結果は確かに13万票入っていた。

 こんなことをしなくても、渡辺さんは当選確実だった。一方、当落スレスレだった友人の議員の選挙戦は、さらにすさまじかった。 (以下8月13日発行号に続く)

 ■渡辺喜太郎(わたなべ・きたろう) 麻布自動車元会長。1934年、東京・深川生まれ。22歳で自動車販売会社を設立。不動産業にも進出し、港区に165カ所の土地や建物、ハワイに6つの高級ホテルなど所有し、資産55億ドルで「世界6位」の大富豪に。しかし、バブル崩壊で資産を処分、債務整理を終えた。現在は講演活動などを行っている。著書に『人の絆が逆境を乗り越える』(ファーストプレス)。

 

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