堤義明氏に名刺も挨拶も無視された…

★世界長者番付編

2013.10.23

 米国の経済誌「フォーブス」は毎年春に世界長者番付を発表している。今年は4年連続でメキシコの実業家カルロス・スリム氏が資産約6・8兆円で世界第1位に輝いた(発表当時の1ドル93円で換算)。2位はマイクロソフト社のビル・ゲイツ氏の約6・2兆円。

 日本のトップはユニクロ・柳井正社長で約1・2兆円(世界66位)。以下、ソフトバンク・孫正義社長約8000億円(同128位)、楽天・三木谷浩史社長約5000億円(同215位)と続いた。

 不肖・渡辺喜太郎も1988年に世界10位、89年に8位、90年には6位にランクされた。当時はベストテンの半分以上が日本の土地所有者だった。今回から世界長者番付の上位にランクされた人たちのエピソードを−−。

 西武鉄道グループの堤義明元オーナー(現JOC最高顧問)は、資産の多くが法人名義で個人的には所有していないことになっていたが、87〜90年、93〜94年に「世界一の資産家」と報じられていた(91〜92年は森ビル創業者・森泰吉郎氏がトップ。95年にビル・ゲイツ氏に抜かれる)。

 異母兄のセゾングループ・堤清二元代表には、かつて麻布自動車グループだった喜連川カントリー倶楽部の理事に就任していただいたり、東京・芝のわが社所有のビルを1棟丸ごとセゾンに貸したり…などのつき合いもあったが、堤義明氏とは交流はまったくなかった。

 ただ、私は広岡達朗さんが西武ライオンズの監督をしていた時代(82〜85年)、優勝したときは品川・上大崎の自宅に選手たちを招いて祝賀パーティーをした。森祇晶監督の時代(86〜94年)にも、優勝すると喜連川カントリー倶楽部にチーム全員を招待した。キャンプによく差し入れもした。

 当時の山口弘毅プリンスホテル社長兼西武球団オーナー代行も、ウチの会社に「お世話になっています。堤義明もよろしくと申しております」と挨拶にいらしてくれた。だから、当然、堤氏も感謝しているのかと思っていた。

 ところが…。

 あるとき、東京プリンスホテルのエレベーターで堤氏と2人っきりになった。私は名刺を出して、「麻布自動車です。いつも山口さんから頂き物をされて」と挨拶した。しかし、堤氏は知らん顔をして、すましたままだ。名刺も受け取らない。

 私はエレベーターを降りて歩いていく堤氏の後をついて行ったが、結局、ホテルの玄関からクルマに乗るまで一言もしゃべらなかった…。(続く)

 ■渡辺喜太郎(わたなべ・きたろう) 麻布自動車元会長。1934年、東京・深川生まれ。22歳で自動車販売会社を設立。不動産業にも進出し、港区に165カ所の土地や建物、ハワイに6つの高級ホテルなど所有し、資産55億ドルで「世界6位」の大富豪に。しかし、バブル崩壊で資産を処分、債務整理を終えた。現在は講演活動などを行っている。著書に『人の絆が逆境を乗り越える』(ファーストプレス)。

 

注目情報(PR)

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

実践で使える英会話を習得!業界最高峰の講師がサポートします。毎日話せて月5000円《まずは無料体験へ》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

サンスポ予想王TV

競馬などギャンブルの予想情報を一手にまとめたサイト。充実のレース情報で、勝利馬券をゲットしましょう!