「農業体験」練馬区も支援 地主指導で20種類の野菜栽培

2014.01.09


春、秋の作付けで約20種類ずつの野菜を収穫できる「関町グリーンガーデン」=東京都練馬区【拡大】

 東京都練馬区内には、「農業体験農園」と呼ばれる貸農園が点在している。農家が開設し、耕作の主導権を持って運営・管理している農園だ。利用者は、入園料・野菜収穫物代金を支払い、園主である地主農家の指導のもと、種まきや苗の植え付けから収穫までを体験する。

 練馬区も支援することで、1996年から毎年1農園ずつ開設され、2014年1月現在、16農園に増えた。そのひとつ、「関町グリーンガーデン」は、西武新宿線武蔵関駅から徒歩で約10分の住宅街にある。12年4月に16番目の農園として開園したばかり。キャベツやブロッコリーなど出荷用野菜を生産する専業農家が、畑の一部を体験農園に衣替えした。

 園主の田中秀一さん(31)は、「叔父がすでに練馬区内5番目の体験農園(学田体験農園)を手がけており、その影響もありました。農業経営の新しい形態ということに触発され、取り組むことにしたものです。それに父の勧めと理解も背中を押してくれました」と話す。

 練馬区の農業体験農園の1区画は30平方メートルと決まっている。利用料は年3万2000円。区民以外でも4万4000円で利用できる。利用料には種や苗、肥料、資材、農具のほか、園主が行う講習会費用も含まれる。

 栽培する作物の選定や作付け計画は園主が行うため、自分の好きな野菜を自由に栽培することはできない。これが他の市民農園との大きな違いだが、初心者でも春と秋それぞれ約20種類の旬の野菜を育て、収穫することができる。

 関町グリーンガーデンでは初年度84区画で始め、2年目の13年度は109区画に広げた。隣接する武蔵野市や西東京市民の利用もあり、14年度は約8割の利用者が更新(5年間の更新可能)するという。このため、新規募集は18区画だけとなる。

 多種類の野菜が収穫できるとはいえ、ズッキーニやルッコラなど作付け計画にはない野菜を要望する利用者もいる。「こうした声にもできる限り応えていくようにしています」と田中さん。

 施設整備費などの助成を行っている練馬区によると、14年4月にも17番目の体験農園がオープンする。「より多くの区民の利用を図る」(都市農業課)ことを狙った体験農園は、地域コミュニティー再生の場といえるのかもしれない。

 ■川上清市(かわかみ・せいいち) フリージャーナリスト。1954年、長野県松本市生まれ。学習院大法学部卒。日本工業新聞などの記者を経て、88年に独立。著書に『自然・食・人とふれあう市民農園ガイド』(産学社)など。

 

注目情報(PR)

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

実践で使える英会話を習得!業界最高峰の講師がサポートします。毎日話せて月5000円《まずは無料体験へ》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

サンスポ予想王TV

競馬などギャンブルの予想情報を一手にまとめたサイト。充実のレース情報で、勝利馬券をゲットしましょう!