ネットで半永久的に残るバカ画像 「デジタルタトゥー」の恐怖

2014.03.10

 インターネット上のバカ画像が世間を騒がせ始めてから久しい。投稿した本人は遊び半分の軽い気持ちだろうが、1度投稿された記録は入れ墨(タトゥー)のように消えることなく、半永久的に残ってしまう。専門家は「デジタルタトゥー(電子的入れ墨)」と呼んで、警鐘を鳴らしている。

 コンビニで客の男がアイス用冷蔵庫に入った姿を撮った写真を投稿。そば屋では、アルバイトが厨房の大型食器洗浄器に身体を入れた画像をアップ。ハンバーガーチェーン店でも店員が床に積んだ大量のバンズ(ハンバーガー用のパン)の上に寝そべる…。

 こうした行為は「バカ画像」「バカッター」と呼ばれ、次々に炎上したことは記憶に新しい。バカ画像の投稿者が瞬く間に特定され、その結果、店が休業に追い込まれたり、投稿者らが威力業務妨害容疑で書類送検されたケースもある。

 しかも問題はそれだけにとどまらない。投稿した記述や画像は半年以上たった現在でもネット上で拡散され続けているのだ。それらは膨大な数のまとめサイトや個人ブログに広がり、消しても消してもネット上から消し去ることはできない。

 米カリフォルニア州で昨年2月に開催された講演会で、ITベンチャー企業の役員が「人間は不死になった」との表現で、「デジタルタトゥー」という造語が紹介されている。ネット環境が急速に進歩するなかで、投稿されたデータは書き込んだユーザーが死んだ後も生き続ける“不死”の状態になると指摘している。

 兵庫県情報セキュリティーサポーターの篠原嘉一さん(53)は、「ネットユーザーは、1つ行動を間違えれば人生を失いかねない」と警告する。自身の投稿に注意するのは当然の自衛策だが、SNSに入力された個人情報は、設定次第では“誰でも”閲覧可能。裏返せば犯罪組織も見ることができ、事件に巻き込まれる危険も。特定されると、誹謗(ひぼう)中傷を受けたり、自分になりすまして犯罪に利用されたりする恐れもあるという。

 「投稿した記述や画像は瞬時にまとめられ、それがだんだんと集約されると特定につながる。データは半永久的に消えず、投稿者は心に傷を負う」と篠原さん。

 ネットの恐怖と背中合わせなのは、大人だけでなく子供にまで広がっている。篠原さんは「まずは親がネットを十分に理解して危険性を子供に伝えなければ、子供が知らぬ間に犯罪に巻き込まれかねない。デジタルタトゥーの根深さは深刻。もはやネットに匿名性などない。事件が起きた後で後悔しても遅い」と話している。

 軽率なワンクリックで人生を台無しにしてしまうことも。バカ画像を投稿した代償はあまりにも大きすぎる。

 

注目情報(PR)

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

実践で使える英会話を習得!業界最高峰の講師がサポートします。毎日話せて月5000円《まずは無料体験へ》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

サンスポ予想王TV

競馬などギャンブルの予想情報を一手にまとめたサイト。充実のレース情報で、勝利馬券をゲットしましょう!