財務省が目論む悪魔のシナリオ 世界の常識に反する世帯課税  (1/2ページ)

2014.03.18

 政府は所得税改革に取り組むようだ。そのポイントは(1)「個人課税」から「世帯課税」への移行(2)配偶者控除の廃止−というものだ。改革の理由として、女性の社会進出を促進するためだという。

 まず、世界の状況を押さえておこう。税制の比較が容易なOECD(経済協力開発機構)の主要24カ国では、個人課税は日本や英国、カナダ、スウェーデン、オランダなど15カ国、個人・世帯選択は米国、ドイツなど5カ国、世帯課税はフランス、ルクセンブルクなど4カ国となっている。

 1970年代以降、世帯課税から個人課税へ移行したのが9カ国、世帯課税から選択制への移行は2カ国、選択制から世帯課税への移行は1カ国となっており、「世帯課税から個人課税へ」というのが世界の趨勢(すうせい)になっている。

 その大きな理由は、個人課税の方が、課税の中立性があるからだ。たとえば専業主婦が働こうとするとき、世帯単位課税では累進税率が効くため不利になるが、個人課税なら中立的だ。逆に結婚については、世帯課税が有利(結婚ボーナス)になるが、個人課税では中立的だ。

 税制には、簡素、公平、中立の三大原則があるとされているが、個人課税の方が中立性の点で優れている。また、世帯課税は、夫婦間の所得を合算した上で再び分割して課税するなど、一般的に複雑であり、個人課税の方が簡素である。また、個人課税の方が公平である。

 さらに、経済政策としては、税制ですべてを対応するのではなく、他の政策で行い、税制はできるだけ中立性を持たせるのが「常識」だ。仮に税制で対応するときも、各種控除で対応する方が、簡素になるので望ましい。

 

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