高く評価できる黒田日銀の1年目 懸念は増税による成長率下振れ (2/2ページ)

2014.03.21


黒田東彦総裁【拡大】

 これは、物価連動債から見た予想インフレ率(BEI)からもわかる。現時点のBEI(5年物)は2・4%程度。消費税の物価上昇寄与分は0・6〜1・0%(推計)なので、これを引くと、1・4〜1・8%程度となって、これまでのところ、物価だけの点ではまずまずと評価できる。

 ただし、今後を見るとなると、かなり留意する必要がある。最大の懸念材料は、今年4月からの消費税増税である。黒田総裁は、「消費税増税でも景気は大丈夫だ」と繰り返し述べている。本当だろうか。

 13年度の実質GDPは日銀の見通しより下振れする可能性が高い。ということは、その後の消費税増税によって経済が下振れしたときには、その影響はより大きくなるわけだ。

 黒田日銀における政策委員の14年度実質GDP成長率見通しは、1・0〜1・5%(中央値1・4%)だ。13年度の足元が低くなっているので、この伸び率が仮に達成できたとしても、実質GDPの水準は日銀の見通しを下回るだろう。

 また、これまで景気は下振れしているのだから、消費税のマイナス効果は日銀が見ているほど楽観的には考えられない。おそらく14年度の実質GDPも、日銀見通しより下振れする可能性が高いだろう。

 つまり、黒田日銀の1年目は素晴らしかった。大リーグデビューしていきなり20勝した投手のようなものだ。しかし、2年目のジンクスが待っているといった状況だろう。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

 

注目情報(PR)

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

実践で使える英会話を習得!業界最高峰の講師がサポートします。毎日話せて月5000円《まずは無料体験へ》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

サンスポ予想王TV

競馬などギャンブルの予想情報を一手にまとめたサイト。充実のレース情報で、勝利馬券をゲットしましょう!