STAP論文疑惑、証拠を出すのが科学者

2014.04.20


「証拠」は何も提示されなかった小保方さんの会見【拡大】

 話題のSTAP細胞論文疑惑について一言。

 理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダーは、9日の記者会見で、「STAP細胞の作製は200回以上成功している」と話していた。

 そんなに簡単にできるのだったら、「こういうふうにやりましたから見てください」と科学的なデータを示すべきだ。「コツがあります」と言うのだったら、そのコツを示すべきだろう。

 さらに、「ほかに独自に作った方もいる」とSTAP細胞の再現実験に成功した第三者の存在についても言及したが、「その人の名前は?」と聞かれると「言えません」とはぐらかした。本当に成功した人がいるのだったら、その人が出てくれば疑惑も解消されるのに、それもしない。

 「実験は確実に行われており、データは存在します。悪意を持って論文を仕上げたわけではありません」と主張するばかりで、この会見でクエスチョン・マークは1つとしてクリアにできなかった。

 会見の前にいくらでも時間があったのだから、「実験に成功した方の名前は理由があって明かせませんが、このテープに証言してくれています」などと証拠を出して、自分はウソをついていないということを証明すればいいだけの話だ。

 記者会見は、その千載一遇のチャンスだったのに、新しい証拠を出さずに、「STAP細胞は存在します」「信じてください」と言われても、残念ながら、この人を「信用するに足る人間」というところまでには至らない。

 彼女は「200回の細胞作製には数年以上はかかる」などと疑問の声が出たことがよほど悔しかったのか、14日になって、「実験は毎日のように行い、複数回する日もあった」と文書で補足した。しかし、疑問が払拭されたわけではない。

 また、作製のコツについても、「所属機関の知的財産であることや特許等の事情があるため、現時点では公表できない。状況が許されるようになれば、コツがわかるような映像などを近い将来に公開する努力をしたい」としたが、これも曖昧で先送りしただけだ。知的所有権がそれほど気になるなら、特許を申請し、論文は出さない、という手もあったはずだ。

 もうひとつ、STAP細胞の作製に成功した第三者の存在についても、「理研も認識しているはずだ」と主張した。だが、共同研究者と思われていた人々はすべて論文の共著者であっただけで、実験をやったわけでも、指導したわけでもなかった。名前を貸すだけの科学論文共著者、なんて聞いたことがない。

 理研側は「論文共著者以外の人物も、細胞が光り、万能性を示す遺伝子が働いたことを確認するのに成功した」としたものの、「完全に再現したとは言えず、小保方氏の主張を裏付けるものではない」と食い違っている。これまた、疑問は消えていない。

 私もドクター論文を書くような研究生活時代があったが、私なら「信じないのだったら、コレを見ろ」と証拠を出すだろう。それが科学者の姿勢だ。科学者として最低、「これだけがあれば大丈夫」という証拠を持ってこないと話にならない。いくら待っても出てこないのなら泣いてみたところで解決しない。

 ■ビジネス・ブレークスルー(スカパー!557チャンネル)の番組「大前研一ライブ」から抜粋。

 

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