成長を無視した官僚の税金論議 法人減税の財源探しは本質的ではない (1/2ページ)

2014.07.01

 政府税制調査会は、法人税の実効税率引き下げの財源として、外形標準課税の対象を中小企業に拡大することを柱とする課税強化策を示した。「中小企業側の反発が強まるのは必至」との報道もみられるが、実現性はあるのだろうか。

 数年で法人税の実効税率を20%台まで引き下げるというおおまかな方針は決まっている。この「20%台」というのも、「まず29%程度を目指す」というのも大体のコンセンサスがある。

 ただ、「発射台」となる実効税率を全国平均か東京都のものにするかで若干意見の相違がある。麻生太郎財務相は全国平均、甘利明経済財政担当相は東京都のようだ。麻生財務相の場合は5%、甘利経済相の場合は6%下げることになる。そして5%だと2・5兆円、6%だと3兆円の財源を用意するという官僚の計算になる。官僚の世界では経済成長分を度外視して、議論するからだ。

 こうした議論の仕方に筆者は違和感がある。実際の経済運営では、その年ごとに税収を見積もるし、見積もりではなく実際の税収によってプライマリー(基礎的財政)収支が決まって、財政再建の如何(いかん)がわかる。その場合、年度ごとの経済成長がおのずと勘案されるので、経済成長なしという官僚の机上計算は意味をもたない。

 筆者は何より、法人税減税は「二重課税の排除」というロジックで行われるべきだと考えているので、他の財源探しは本質的ではないと思う。所得税・住民税や資産税で増収があるし、さらに歳入庁設置など執行態勢の整備でも増収になるからだ。こうした議論は、今の法人税議論では全く欠落している。

 

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