エコノミストは気楽な稼業だ 本格化する消費増税の悪影響 (1/2ページ)

2014.08.05

 7月30日に経済産業省が発表した6月の鉱工業生産は、2011年の東日本大震災以来の落ち込みとなり、基調判断も「弱含み」に下方修正された。7月と8月にはプラスに転じると予想されているが、落ち込みは一時的なものなのだろうか。

 6月の鉱工業生産指数が前月比3・3%低下した。業種別でみると、15業種のうち14業種が低下、1業種が横ばいで、上昇した業種はなかった。

 この数字には経産省幹部も驚いたようだ。また「消費税増税の影響は軽微」といってきた民間エコノミストの一部にも、これまでの楽観論を変えようとする動きもある。

 これだけ大きな落ち込みだと、7、8月に少しのリバウンドはあるだろう。筆者はいわゆる「メタボ」であるが、このリバウンドは、コレステロール値などの筆者のメタボ指数の動きに似ている。ひどく悪い数字の後で少し改善することもあるが、それだけを強調し、大丈夫という医者なんていない。実態は決して良くなっていないのに、少しの改善をことさら大げさに言うようになったら、危ないものだ。

 消費税増税の悪影響は2つに分けられる。1つは駆け込み需要の反動減、もう1つは増税による可処分所得の低下による所得効果である。前者の反動減はもちろん一時的である。今年度に予定されていた消費が昨年度に先食いされただけである。本当の影響は所得効果である。

 本コラムの読者であれば、筆者が1カ月前くらいから、単なる反動減にとどまらない経済指標が出ていると警告していたことをご存じだろう。政府内にも、今回の鉱工業生産統計をみて「単なる反動減ではないかもしれない」という意見が一部に出てきたようだ。少し戻っても良くはない。

 

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