朝日社長の謝罪なしは理解不能…日教組教育が生んだ悲劇か 元NHK記者・渡部亮次郎氏

2014.08.31


朝日新聞は、大誤報問題にどうケジメをつけるのか【拡大】

 なかったものを、あったと報ずるのは誤報ではなく虚報だろう。朝日新聞は虚報で世界を欺き、日本と日本人を不名誉な立場に陥れた。それなのに、32年間も訂正せずにきたこと自体、驚くべき「厚顔無恥」であり、「幼稚」さである。

 私は、陸軍将校の経験がある宇野宗佑元首相に「従軍慰安婦などは存在せず、昔の言い方にならえば、女郎屋(=売春宿)が兵隊たちを追いかけてきて、軍上層部はそれを黙認していただけだ」と教えられた。

 当然、「強制連行」なんて、あり得なかった。

 河野洋平元官房長官も私とほぼ同年代なのだから、勉強しなくても「慰安婦」と「女子挺身隊」がまったく異なるものだったことは常識として知っていたはずである。それなのに「誤り」を官房長官談話として歴史に刻むなど「政治家失格」と言われても文句は言えまい。韓国の言いなりになったに過ぎないから。

 朝日が虚報を取り消した(5日)のは遅きに失したが、輪をかけてひどかったのは謝罪がないことだ。虚報自体が、メディア史に残る大失策なのだから、木村伊量(ただかず)社長自らが先頭に立ち、歴代社長を代表して謝罪するのが筋だ。

 28日朝刊の「慰安婦問題 核心は変わらず」という記事も読んだが、「開き直り」「議論のすり替え」という感想しかなかった。見苦しい。現在の対応は理解不能だ。

 不買運動などを考慮すれば、経営策としても謝罪は当然だった。さらに不買運動が広がれば、木村社長の責任となるだろう。一部報道によると「謝らなくていい」とうそぶいているそうだが、まずジャーナリストとして責任を果たせ。

 私が記者だったのは1959年から約20年だが、そこで会った朝日の記者たちはいずれも優秀で人格的にも尊敬に値した。記事に間違いがあれば直ちに訂正していた。頬かむりをするような卑怯者はいなかった。上司にも立派な人が多かったのだろう。しかし、今回はいけない。

 それにしても、「売春婦=従軍慰安婦」という事実無根の“新語”を国内外に広め、軍需工場に動員された女子挺身隊と慰安婦を混同するという単純な誤りは、なぜ起きたのか。

 私は、日本の歴史を正しく教えようとしない日教組にも問題があると思っている。慰安婦問題の根底には、歴史教育の軽視がある。これだけの大虚報を認めながら、謝罪も記者会見も拒否するという不可解な社長をつくったのも日教組教育ではないのか。

 報道は人間が行うものである以上、間違いは避けようがない。だからこそ、事実と違う報道をすれば、すぐ取り消すのは当然だし、謝罪するのも当たり前だ。今回の朝日の対応を見る限り、ジャーナリスト以前、人間として大問題である。

 ■渡部亮次郎(わたなべ・りょうじろう) 1936年、秋田県潟上市生まれ。法政大学卒業後、59年にNHK入局。政治部記者として、池田勇人、佐藤栄作、田中角栄、三木武夫、福田赳夫の各内閣を取材する。77年、園田直外相の政務秘書官に抜擢され、日中平和友好条約締結に立ち会い、中国残留孤児の日本帰国の道をひらく。社団法人日米文化振興会理事長を経て、現在、政治、国際問題などの評論で活躍する。

 

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