【忘れない、立ち止まらない】「仮設で死にたくない…」 生活再建できない人の方が多い残酷な現実 (1/2ページ)

2014.09.09


ベルトコンベヤー「希望のかけ橋」と一本松=岩手県陸前高田市(東海新報社提供)【拡大】

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 岩手県陸前高田市ではこの春、山を切り崩して高台に住宅地を造る工事がようやく始まった。

 切り出された岩石や掘削土は、「希望のかけ橋」と名づけられた総延長約3キロのベルトコンベヤーによって旧市街地へと運ばれ、かさ上げに利用される。10トン積みダンプカー100万台分の運搬機能があり、本来なら10年近くかかる作業を1年半ほどに短縮できるのだという。

 最近は自主再建された家屋も目立つようなり、「あ、ここにも新しい家が」と驚くことが増えた。こうした目に見える変化は、着実な前進を感じさせてくれる。一方で、数軒の新築住宅だけを指し、「もう大丈夫なんですね」と言われると、町の至るところに建つ仮設住宅の数とその状態を見せたいと思う。

 仕事で出会う人や講演させていただく際などによく、「東日本大震災後に建設された応急仮設住宅が今どれくらい残っていて、何人くらいが生活していると思いますか」と尋ねてみる。「約10万人、7万人、5万人。この3択ならばどれが一番近いでしょう」と。手が多く上がるのは5万人か7万人である。

 内閣府のデータによると、今年5月時点で残る仮設住宅は4万2590戸。およそ9万3000人が暮らす。北海道の室蘭市、兵庫県の高砂市の人口が約9万4000人というから、比較的大きな都市の市民全員が家を失った…と考えてもらえればいいのだろうか。

 

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