御嶽山噴火 「地獄のようだった」「このまま死ぬのかな」 恐怖語る登山客

2014.09.28


御嶽山が噴火し、火山灰が降るなか下山する登山者=27日午後1時25分ごろ(登山者提供)【拡大】

 紅葉が美しかった視界は一瞬で真っ暗になった。「地獄のようだった」。27日に噴火した御嶽山から下山した登山客は恐怖の瞬間を振り返った。

 名古屋市千種区の地方公務員、田中克史さん(38)と妻で地方公務員の智恵美さん(36)は、元職場の友人と5人で登山。年に2、3回登山をしており、御嶽山は去年9月に続き2回目だった。午前5時ごろ、名古屋市を出発。6合目からロープウエーで7合目に行き、午前8時ごろから登り始めた。山頂に着いたのは午前11時半。

 山頂についたときは晴天だったが、変な前兆を感じたという。霧がかかっていたのは山でもよくあることだが、晴天と霧が交互に続いて、硫黄のにおいがきつかった。周りの人も気になったようで「なんか、今日はよく臭うね。風向きのせいかな」と話していた。

 噴火が起きたのは降り始めて200メートルぐらいの地点。突然「パーン、パーン」と鉄砲を撃ったような乾いた音が響き渡った。田中さんが「誰か猟銃でも撃ったのか」と思って振り返ると、山頂からもくもくと灰色の煙が上に向かって伸びたかと思うと、横に広がっていった。「このときは、みんな写真を撮るなどのんびりしたものだったが、急に煙が向きを変え、自分たちのいる方向に雪崩のように迫ってきた」

 「まずい」と思い、灰が降りかかるのと同時に電気を消したかのように真っ暗になった。「自分の手も見えないくらい暗くて、滑落すると危険だからと、みんなでしゃがんだら、しめって500円玉ぐらいの大きさにくっついた噴石のかたまりが打ち付けるように降り始めた。風は強くて、灰が待ってるから目も開けられず、硫黄の臭いも充満していた。呼吸したら死んでしまうのかもと気が気じゃなかった」

 温風と冷風が交互に襲い、「このまま溶岩が流れてきて死ぬのかな」と思ったという。「『バーン、バーン、バーン』という音がして、雷が光っているのが暗闇でも見えた。本当に地獄のようだった。いつまでこんなことが続くんだろうと恐怖を感じながら20分ほどたったときに少し明るくなり、『今しかチャンスはない』と崖側に転落防止のために設置されたロープにつかまりながら、ゆっくり降り始めた」

 田中さんらは9合目の山小屋に何とか逃げ込んだ。だが「正直に言って、溶岩が流れ込んでくるんじゃないかと不安で仕方なかった。山頂に着くのがあと30分遅れていたらと思うとぞっとする」と話した。

 

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