「政府や人民解放軍の関与がなければこれほどの大船団は集まらない。中国政府は『取り締まりを強化する』と言っているが、実効的な措置が取られるとは思えない。中国側に何らかの意図があって日本に揺さぶりをかけてきているとみるのが自然だ」
こう指摘するのは元海上保安官の一色氏だ。
2010年9月、尖閣諸島付近の海域で、中国漁船が海上保安庁の巡視船に体当たりする事件が発生。一色氏は同年11月、海保職員の立場のまま、「sengoku38」の名で、衝突した際の映像を動画サイト「YouTube」に流出させた。当時、尖閣ビデオ流出事件として世間の注目を集めたのは記憶に新しい。
一色氏は海保時代、中国漁船の横暴なやり口を間近で見てきただけに、「現状では、海上保安庁だけで対応するのには物理的な限界がある」と指摘。無法集団への対抗策をこう明かす。
「政府に対策本部を立ち上げて、警視庁、自衛隊、海上保安庁が連携して事に当たるべきだ。相手は泥棒。日本側の反応をうかがって、どこまでやったら反撃してくるのかを見ている。違法行為を確認すれば、ためらわずに拿捕(だほ)するなど、法治国家として粛々と取り締まっていくことが求められる」
東海大の山田吉彦教授(海洋政策)も6日付産経新聞の寄稿のなかで、「密漁漁船や不審船の対策において広範囲の監視と機動的な展開が可能な自衛隊と、警察権を持つ海保、警察の連携体制を作ることが必要」「海保と海自はソマリア沖海賊対策において、自衛艦に海上保安官が同乗し、法の執行に備えた連携体制をとっている」と指摘。5日に開かれた自民党部会でも海上警備行動を発令した上で、自衛隊を出動させるべきだとする意見が出た。





