発言の矛盾にさえ気付かない追加緩和反対論者 「副作用」の正体は枯れ尾花だ (2/2ページ)

2014.11.29

 財政ファイナンスというと、すぐ「禁じ手」だと条件反射する人がいるが、英語でいえば、マネーファイナンスとかマネタイゼーション(貨幣化)といわれるもので、禁じ手でも何でもない。米連邦準備制度理事会(FRB)前議長のバーナンキ氏はしばしば、「デフレなら(財政ファイナンスを)活用すればいい」と言っていたぐらいだ。

 問題になるとすれば、それで悪性のインフレが起こる場合だ。しかし、日銀を含め先進国の中央銀行ではインフレ目標があるので、それを無視して財政ファイナンスが行われることはない。つまり、インフレ目標は財政ファイナンスの懸念を十分に予防している。

 そもそも反対論者は物価に下方圧力があるというリスクを共有しているのだから、財政ファイナンスに伴う悪性インフレは起こらないと考えるのが自然だ。どうも反対論者は、「財政ファイナンス=禁じ手」という発想で、副作用を唱えているようだ。自己の発言が矛盾しているのさえ気がつかないとは情けない。

 市場機能の低下や金融機関への影響にいたっては、日本経済にどのような影響があるのか、さっぱり理解できない。業界内の些細(ささい)なことに注意を奪われて、日本経済が見えないとしたら、心配だ。日銀は、いち業界のミクロ経済ではなく、もっと高い立場からマクロ経済を論ずるべきだ。

 副作用の正体見たり枯れ尾花−。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

 

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