日銀がやろうとしていることは名目金利の下げではない (1/2ページ)

2015.01.27

 ついに欧州中央銀行まで量的緩和に踏み切った。これで、2008年のリーマン・ショック以降、FRB(米連邦準備制度理事会)、イングランド銀行、スウェーデン中央銀行、そして安倍晋三政権での日銀に続いて、ほとんどの先進国の中央銀行で、量的緩和が行われるようになった。

 実は、日銀は03年から世界に先駆けて量的緩和を実施していたが、量的に不十分だった上、デフレ脱却の前に止めてしまったので、アベノミクスで再度チャレンジとなった。

 このように、量的緩和が先進国の中央銀行で採用されてきたのは、デフレ対策に有効であるからだ。ところが、日本ではいまだに誤解がある。例えば、「量的緩和をするとハイパーインフレになる」とか「効果がなく副作用ばかりだ」とかである。

 さすがに最近では前者の意見はあまり聞かれなくなったが、後者の流れをくむものとして、長期金利が一時0・1%台にまで下落したことを受けて、「これ以上の国債購入を増やすのは難しい情勢」「異次元緩和は正念場を迎えた」といった内容の報道もみられる。

 こうした論調は、長期金利が0・1%台となって、もう下げる余地がないという点に着目している。しかし、この場合の長期金利は名目金利である。こういう記事を書く記者は、日銀の金融政策をあまり勉強していないのだろう。

 日銀がやろうとしているのは、名目金利の下げではなく、実質金利の下げである。実質金利とは、名目金利から予想インフレ率を引いたものであるが、日銀はマネタリーベース(中央銀行が供給する資金)を拡大させることによって予想インフレ率を高められる。

 

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